プレゼンプロデューサーの東大悟です。
今日は、プレゼンテーションの持つ驚くべき力と、その実践例についてお話しします。
先日、BNI定例会で10分間のメインプレゼンテーションを行う機会をいただきました。この経験を通じて、改めてプレゼンテーションの重要性と可能性を実感しましたので、皆さまと共有したいと思います。
※記事の途中、まさに今回の渾身の10分間プレゼン動画もありますので、お時間ある方はご覧ください。
約20分のプレゼンで世界を変えた男
プレゼンテーションと聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか? 退屈な会議室での長々とした説明? それとも、聴衆を魅了し、世界を変える力強いスピーチ?
私が常に念頭に置いているのは、後者。
そして、その代表例が2007年1月9日に行われた、スティーブ・ジョブズによる初代iPhoneの発表プレゼンテーションです。
たった20分間のプレゼンテーションで、ジョブズは携帯電話の概念を根本から覆し、新しい時代の幕開けを告げました。このプレゼンテーションは、単に新製品を紹介しただけではありません。私たちの生活様式、コミュニケーションの方法、そして世界との関わり方を根本から変えたのです。
プレゼンテーションの真の力
ジョブズの例が示すように、プレゼンテーションには世の中を変える力があります。それは単なる情報伝達の手段ではなく、人々の心を動かし、行動を促す強力なツールなのです。
しかし、そんな貴重なプレゼンテーションの機会を前に、私の思うような理想的な準備ができていませんでした。(時間で言えばあと3時間は練習したかったです。)前日も別のプレゼンテーションやファシリテーターの仕事があり、思うように練習する時間が取れなかったのです⋯
これは決して推奨されることではありませんが、同時に、プレゼンテーションの真の力は完璧な準備だけでなく、話者の熱意や伝えたい想いの強さにも大きく依存します。そして、いままでの成功経験の積み重ねも大きく作用するんだな、と今回のプレゼンで実感しました。
BNI定例会でのプレゼンテーション
さて、私のBNI定例会でのプレゼンテーションについてお話ししましょう。
まず、BNIとは世界各地の経営者や事業オーナーがリファーラル(紹介)を交換し合うビジネスミーティングを毎週行う団体です。
https://bni.jp/ja/about
各チャプターというグループに属し、メンバー同士で、毎週、ショートプレゼンをして、そのプレゼンを聴いた上で、紹介を出し合います。
その中で、メインプレゼンテーションという長めのプレゼンを出来る機会が年に1,2回、回ってくるのですが、私は、新しく属したチャプターで初めてのメインプレゼンの機会を頂いたんです。私達のチャプターはGoENチャプターというオンラインチャプターで日本全国からZoomで参加してくれます。
10分という限られた時間の中で、私はプレゼンテーションの重要性と、それを通じて得られる価値について伝えることを目指しました。前述したように思うような練習は出来なかったものの、プレゼンテーションの後、チャプターメンバーから驚くほど肯定的なフィードバックをいただきました!!
いくつかご紹介させていただきます⋯
売上を2倍にするための自立支援コーチ(ブライダル特化)の四之宮さん
「メインプレゼンお疲れ様でした!圧巻、素晴らしい、クオリティが高すぎる、さすがのプレゼンでした!作りこみの構成から聞いていると、何にでも活かせる東さんのサービスだと思いました。セミナーや研修、営業トークはもちろんのこと、身に着ければコミュニケーション能力も向上すると思ったため、プライベートにも非常に活きると感じました!」
会社の強み発掘屋さんの北條さん
「メインプレゼンお疲れ様でした。素晴らしすぎますね。あんなに引き込まれるプレゼン、色んな方ができるようになりたいと思います。プレゼンプロデューサーというだけの事はあります。そして、そんな凄すぎる東さんと本当に協業したいと強く思いました。是非一緒にやりましょう。」
普通のサウナでは得られない超ハイスペック鉱石サウナの千葉さん
「パワポによるプレゼンではなく、なにかの番組を見ているようでした。声にも引き込まれましたが、セミナーへ誘導するまでの構成が素晴らしすぎて絶句。一瞬たりとも気を抜けない、興味が最後まで続くプレゼンでした。」
これらの愛のあるフィードバックは、プレゼンテーションが単なる情報伝達だけでなく、それ以上の力を持っていることを分かっていただけるかと思います。
さぁ!そんな10分間のメインプレゼンテーション、御覧ください!
プレゼンテーションの要素
では、なぜこのプレゼンテーションがこれほどの反響を得ることができたのでしょうか? いくつかの重要な要素があると考えています。東流プレゼン理論のことをプレゼンテーションの中でも話していますよね。以前の投稿も参考までにどうぞ。
相手を動かすプレゼンの極意とは「構成と話し方と演出」/プレゼンカンパニー
a) 構成力
プレゼンテーションの成功の80%は準備にあると言われます。たとえ十分な練習時間がなくても、事前に綿密な構成を考えておくことで、聴衆を引き込む流れを作ることができます。
b) ストーリーテリング
単なる事実の羅列ではなく、聴衆を引き込むストーリーを構築することが重要です。私の場合、元アナウンサーとしての経験やラジオ業界での10年間の経験を活かし、聴衆を物語の世界に引き込むことを心がけています。
c) 聴き手の共感
プレゼンテーションは一方通行の情報伝達ではありません。聴衆の反応を見ながら、彼らの立場に立って考え、共感を得ることが重要です。
d) 声の使い方
声の大きさ、スピード、トーン、抑揚を意識的にコントロールすることで、重要なポイントを強調し、聴衆の注意を引きつけることができます。
e) ボディランゲージ
今回、この部分の練習が足りてなかったのですが!オンラインでも非言語コミュニケーションも重要です。適切なジェスチャーや表情、姿勢などを通じて、言葉以上のメッセージを伝えることができるのです。
プレゼンテーションスキルの応用
プレゼンテーションスキルは、ビジネスシーンだけでなく、日常生活のあらゆる場面で活用できます。
例えば:
– 会議やミーティングでの意見表明
– 顧客との商談
– 就職活動での自己PR
– 結婚式のスピーチ
– 子どもの学校行事での挨拶
これらの場面で、効果的なプレゼンテーションスキルを発揮することで、より良いコミュニケーションを実現し、望む結果を得やすくなります。
プレゼンテーション力向上のためのヒント
最後に、プレゼンテーション力を向上させるためのいくつかのヒントをお伝えします。
a) 練習は必須
時間が許す限り、本番と同じ環境でリハーサルを行いましょう。私の場合、今回、10分間のプレゼンを最初から最後まで通しで15回やりました。私としてはまだまだ練習不足。あと10回はやりたかったというのが本音です。
b) 聴き手を知る
プレゼンテーションの前に、聴衆のバックグラウンドや興味、ニーズを理解しておくことが重要です。聴き手は何を聴きたがっているのか?何のためにこのプレゼンをするのか?そして、聴き手にどう動いてもらいたいのか?までを想定して構成を考えていく必要があります。
c) 強力な導入
最初の30秒で聴衆の注意を引きつけることが、プレゼンテーションの成功の鍵となります。どれだけ問いかけるか、どれだけ「ナニコレ??」と思わせるか、前のめりにさせるか⋯がポイントです。そのために何かアクションを入れたり、パワーポイントを上手く活用して引き付けるなど色々な方法がありますが、これも「聴き手を知る」ところから考えるべきで、属性を考えて、そこに響く導入を考える必要があります。
d) ストーリー性を持たせる
事実やデータだけでなく、それらを魅力的なストーリーの中に織り込むことで、記憶に残るプレゼンテーションになります。ストーリーは記憶に残ります。何の変哲もない単調なプレゼンほど、やる必要のないプレゼンになると心得ましょう。相手の記憶に残し、結果、相手に行動してもらう⋯までをどれだけ綿密にかんがえるか、がポイントです。
e) 視覚
適切な視覚資料(スライド、動画、実物など)を使用することで、メッセージの理解を深めることができます。あくまでプレゼンターはあなたです。そのあなたのコトバ、想いを補完するために、ぜひ、パワーポイントや動画、実演などで理解度を深めましょう。
f) フィードバックを求める
プレゼンテーション後は、聴き手からのフィードバックを積極的に求め、常に改善を心がけましょう。このフィードバックをもらうことで、次に活かすことが出来ます。フィードバックをもらうために、ちょっと時間を取るということも大事です。そこも想定して練習してみましょう。
まとめ
プレゼンテーションは、単なるビジネススキルではありません。それは、あなたのアイデアや情熱を他者と共有し、世界を変える可能性を秘めた強力なツールなのです。
スティーブ・ジョブズが約20分のプレゼンで世界を変えたように、あなたも自分のプレゼンテーションで誰かの人生を、あるいは世界を変える可能性を持っています。
プレゼンテーションスキルの向上に終わりはありません。日々の練習と実践を通じて、より効果的なコミュニケーターになることを目指しましょう。そうすることで、ビジネスの成功だけでなく、人生のあらゆる場面でより豊かな関係性を築くことができるはずです。
皆さまも、自分だけの魅力的なプレゼンテーションスタイルを見つけ、実践していってください。そして、そのプレゼンテーションで世界を少しずつ、でも確実に変えていってください。
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