あなたのプレゼンをドンドンお客様を引き寄せるプレゼンに!
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プレゼンプロデューサーの東 大悟(ひがし だいご)です。
第7回創造力無限大!
高校生ビジネスプラン・グランプリの南近畿地区での表彰式
今回で4度目。コメンテーターとして呼んで頂きました。
クリスマスも一段落した翌日、2019年12月26日。
今年も関西大学梅田キャンパスKANDAI MeRISEにて開催。
全国の高校生の若い発想力、行動力で日本の未来、地域の未来を切り拓くビジネスプランを考えよう!という毎年、日本政策金融公庫さんが主催している素晴らしい企画です。
去年初めて、南近畿地区の発表会の記事を書きました。
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目次
全国から3808プラン(409校)のエントリー
今回は昨年よりプラン数は減ったものの、全国の高校からのエントリー数は最多!全国から409校が今回のビジネスプラングランプリに応募されました。
日本政策金融公庫さんの地道な情報発信とビジネスプラン作成出張サポートのおかげで未来の起業家の卵たちをどんどん増やしていっています。
今回も、ベスト100が厳選な審査で選ばれるのですが、南近畿地区(大阪、奈良、和歌山)は過去最多の13校がベスト100に!さらに、そのうち、ベスト20が1校。そして、ベスト10(ファイナリスト)も1校。このファイナリストは、東京大学伊藤謝恩ホールでプレゼンできる権利が得られます!
前回の記事でも書きましたが何度でも言いたい!
何より、この発表会は、南近畿地区の日本政策金融公庫の担当職員さんたちが
「全国で約4000プランのうち、たった10プランしかプレゼン出来ないのはもったいない!せめて、ベスト100に入った高校生チームに!そのプランに!発表の場を設けたい!」
という素晴らしい想いで開催されているのです!熱い!!
3808のうち、ベスト100に選ばれるというのは、それだけでもすごいこと!
せっかくなので、私もその発表を文字ベースで残したい!そして、一生懸命プレゼンをしてくれた学生チームに対して、真剣にプレゼンテーションの視点で分析してみたい!
日本政策金融公庫南近畿地区さんの取り組みをもっと世の中に知ってもらいたい!
今回の13プランをもっと知ってもらいたい!という思いで今回もブログに書き留めます。
開会
オープニングは結構大切なんです。その会の雰囲気とか色々を来場された皆さんが共有する時間なので。今回は、日本政策金融公庫南近畿地区の大阪創業支援センター所長、石原達志さんが挨拶。
感想は…とても緩やかでアットホーム。でも優しい雰囲気の中にも『今日は高校生が主役です!』という熱いメッセージも込められていて、短い時間でしたが素晴らしいスタートでした。
司会者の日本政策金融公庫の向笠さんも、とても明るく楽しく会場を笑わせながらの素晴らしい進行!会としては「日本政策金融公庫」という堅いイメージとは違い、明るく和やかな進行でした。
さぁ、さっそく13校のプレゼンスタートです!各持ち時間5分!楽しみです!
そして今回は、「プレゼンテーション」という観点からも分析していきます。
大阪府立三国丘高等学校「SOL-Study of Liberty-」
まず先頭バッターは、常連校の三国丘高等学校。グループ名は「SOL-Study of Liberty-」
プラン名「SOL-Study of Liberty-」
プランの内容を短く説明をすると、講師と学生が共に成長できるアプリ。教える側(講師デビューしたい)が教えられる側(学生)に評価してもらいながら、共に成長できる。まさに、お互いがWinWinの関係になれるアプリのアイデア。私も講師の仕事なので、自分事のように聞き入ってしまいました。
【プレゼン分析】
プレゼン時間:5分10秒。
プレゼンテーション一発目は、すべてのプラン発表の指標になるので、緊張もするし大変なのです。ですが、チーム全員腹から声が出ていて、とても聞きやすかったです。
寸劇を交えながら、現状の他の教育アプリシステムの課題を抽出して、差別化の部分をわかりやすく発表してくれました。
トップバッターとは思えない勢いの良さと聴き手を飽きさせない演出をして、丁寧にプレゼンをしていた印象です。
ただ、もう少し会場に問いかけ「会場の皆さんに関係あるよ」という部分を色濃くだせる構成にするとより理解が促進されたかもしれませんね。
奈良県西大和学園高等学校「shakegg」
続いて、常連校、西大和学園高等学校。
プラン名「タピるだけで、水がキレイに」
オーガニックのキャッサバ(タピオカ原料)栽培で、カンボジアの水質汚染を改善!ユニークなタピオカ商品(タピオカコスメ)で安定需要。フェアトレードも行い、貧困問題も解決するというグローバルなプランです。
【プレゼン分析】
プレゼン時間:5分14秒。
「タピる」という2019年流行語に選ばれた「今」を取り入れ、高校生らしい感受性と海外でのフィールドワークをきちんと整理して伝えられていました。
男子学生が「わが社は」という言葉を使って、プレゼンがビシッと説得力を増しましたね。発表した皆がセリフを言うのではなく、自分の言葉で、自分たちのプランに誇りをもって伝える姿勢がとても好印象でした。
ただ、ほぼ時間内に伝えられていましたが、ちょっと盛り込みすぎた感がありました。全体的に早口になっていたので、構成の段階でそぎ落とす作業が必要だったかもしれません。
大阪府立四条畷高等学校「HAMM」
今回、「これはすごーーい」と思えたプランの一つ。
プラン名は「水筒ピカピカ All in One」
水筒をより簡単に、より清潔に洗いたい!という日常で身近な「ちょっと気になる」を抽出し、商品開発。調査と実験を重ねに重ねた素晴らしいプラン。私自身、ほぼ毎日、子供たちの水筒を洗う時…「これ…綺麗に洗えてないよなぁ」と思っていたので、私的にかなりヒットしたプランでした。水筒だけでなく、企業用のタンク清掃などにも応用が利くと思うので、特許、実用新案などを取っておくのも良いと思えたプランでした。
【プレゼン分析】
プレゼン時間:4分45秒。
プレゼンテーションは淡々とでした。でも研究に研究を重ね、改良して作り上げられたというのが、伝わるプレゼンでした。「水筒をしっかり洗えていない!」という課題をしっかり提示して、それを解決するためのプロセスは分かりやすかったです。
ただ、水筒を洗う器具という形状を伝えるプレゼンなので、出来れば、動画やパワポのアニメーションなどを利用してプレゼンすると、聴き手にもっとインパクトを与えることが出来たでしょう。
奈良県立畝傍高等学校「中村 結」
家具を大切にするためのプラン。
プラン名「一生使える!奈良県産マルチ学習デスク「Bare Lige」。
奈良県産の木を使い、林業の活性化も考慮された一生使用できる机の提案。設計図などもしっかりと作って、「小学校~中学校~高校~社会人と形を変えながら、一生使ってもらえる家具」というコンセプトでのプランです。
【プレゼン分析】
プレゼン時間:5分20秒。
「突然ですが…」で、会場を引き付けるメリハリのあるスタート。
ただ「27.5%」という数字をいきなり出されて質問されても、実は聴き手の感想は「知らんがな」となってしまうので、もう少し、最初の質問は丁寧にしてあげると良いですね。
6分の1のサイズのミニチュアで、「実物を見せる」というとても分かりやすい内容になっていたので、聴き手は、現実味が一気に増しました。
また高価格帯、低価格帯を2種類を用意して、聴き手に購入してもらうアプローチをプレゼンの中に組み込んでいたのは素晴らしかったです。
大阪府清風南海高等学校「ペンペンズ」
竹害と環境を考えるプラン。
プラン名は「Loyal Cycle」。
竹が様々な姿に変わって循環するサイクルを「ロイヤルサイクル」と名付け、竹害と海洋プラスチック汚染の問題解決に挑むプラン。実際に竹ストローを開発し、すかいらーく等への提案なども行っていて、CSRも視野に入れて、行動力も光るプラン。地球温暖化・海洋汚染という地球上の環境問題から読み解いたプランで素晴らしかったです。
【プレゼン分析】
プレゼン時間:5分20秒。
最初にカメがプラスチックを飲み込んでいるショッキングな写真を使い、聴き手に注目させていました。グッと引き付けられましたね。ショッキングな写真を使うのはリスクを伴いますが、大きな問題に立ち向かうためには必要な演出の一つでしょう。
「しっかりと話す」という姿勢に好印象。ただ「ロイヤルサイクル」という言葉が気になりました。
プレゼンの分析とは少し違うのですが、ネットで「ロイヤルサイクル」を調べると「外国の自転車屋」さんしか出てこない。
花言葉から連想して作った想いのこもったプラン名ですが、今後、世に広めるという事を前提にするのであれば、もう少し聴き手が、パッと想像の付きやすい、もしくは独自的なプラン名にするとよいでしょう。
あと、もう少しパワポを上手に使って、プラスチックストローから竹ストローにたどり着くまでの過程や「最終的に自然に帰る」という過程などをパッと目でわかるようにすると聴き手の理解度も深まったと思います。
大阪市立鶴見商業高等学校「山口 華佳」
休憩をはさんで、後半スタート!
プラン名は「家にいながら世界一周旅行!!個人旅行マッチング窓口「AGENT・DOLL」。
大好きなおばあちゃんとの会話から発案したプラン。高齢なので治安の悪いところには行かせられないし、体力的に難しい旅行先にも連れていけない…。そんなおばあちゃんと自分の夢をかなえる方法はないか。そこで考えたのが、カメラ内蔵の肩乗せ人形を使って、実際に旅する旅行者と一緒に家にいながら疑似体験ができる空港開設型マッチングビジネス。高校生らしい自由な発想から生まれたプランでした。
【プレゼン分析】
プレゼン時間:5分40秒。ほんの少し時間オーバーしてしまいました。
しかし、データに基づいて、海外旅行に行きたくても行けない人をターゲットに課題解決をしっかりと盛り込んだ構成はお見事。
発表した女子学生は、元気でハキハキ!アイドル風な魅せ方をして、高校生らしい発表で癒されます。
ただ、そこでインパクトをつけたかったのかは不明ですが、あくまで注目させるべきは「肩乗せ人形」とサービスの部分。
動画をどうやって撮影するのか、家で見る側はどんな風に見えるのか…という所をパワポや動画でイメージさせるように表現してくれると、プラン内容が聴き手にすっと入ってきたかもしれません。
奈良県立五條高等学校・賀名生分校「賀名生分校農業クラブ」
賀名生(あのう)と読むそうです!初めて見た地名だったので、こういう風に発表するだけで、その土地のPRになるのですから、プレゼンは積極的にやらないとですね!
プラン名は「ベビーフードで特産物の未来を創る」。
西吉野は日本一の柿の産地だそうです。柿産地だからこその問題点。それは「廃棄柿」。その廃棄されてしまう柿と同じく吉野の特産である「葛(くず)」を利用して、「柿のくず湯」を作ろうという地域の課題、地域の特産、産業とをうまく組み合わせた素晴らしいプラン。
当初は介護施設等で利用してもらおうとしていたのを、アンケートを行った結果、最終的にベビーフードとして世に出してはどうかというマーケットリサーチも試行錯誤されたのが伝わるプレゼンテーションでした。
【プレゼン分析】
プレゼン時間:5分00秒。唯一時間ピッタリの発表でした!
開発の経緯もわかりやすく、課題も明確。それをどう解決していくかという所が時系列でわかりやすく発表されていました。20キロ×30ケース…などの具体的な数値を出すことで、どれだけ廃棄される柿が多いのかもわかりやすかったです。
また失敗に失敗を重ねて、ようやくとろみがついた!というドキュメンタリータッチのプレゼンも好感度アップ。
ただ、発表する際の「語尾上がり」が気になりました。
「語尾上がり」というのは…
●●は⤴●●で⤴●●でした⤴という小学生の作文発表みたいに聴こえるヤツです。せっかく素晴らしいプランなのに、幼く聞こえてしまう。もったいないです。
あと、ちょっとドキュメンタリー部分が長くなってしまい、完成した商品をどう認知させ、販売させるのかという点まで落とし込めてなかったのも残念でした。
5分で伝えなきゃならないので…構成が難しいところですね!
大阪府立三国丘高等学校「BuKoCo」
三国丘高等学校のフィールドワーク先、フィリピンの水不足問題にフォーカスしているプラン。
プラン名はチーム名同様「BuKoCo」。
「ココヤシの蒸散」を利用して「飲み水」を作るというプラン。ココヤシのフィルターの効果、実験、検証、証明をして、日東電工さんからもヒアリングを行い、SDGsや環境問題にも向かい合っていたかなりビジネスプランとしても練られていた印象です。
【プレゼン分析】
プレゼン時間:5分30秒。
プレゼンの構成としてはかなり緻密に出来ており、課題、解決策、実験、証明、将来性という組立てで素晴らしいものでした。
また、プレゼンの魔法の数字「3」を使って、3つの強みを強調しており、とても説得力の高いプレゼンだったといえます。
ただ「水不足」という課題をもっと訴求するべきだったと思うのです。私たちは通常、水不足で悩んだことがない。なので、聴き手はピンとこない。
どのくらい水不足で、フィリピンの人たちをどの程度悩ませていて、水の汚さは日本でいうどれくらいの汚さなのか…という所を丁寧に掘り下げてあげると聴き手はもっと食いつきが良かったのではないでしょうか。
大阪府立豊中高等学校「ENJOYパーク豊中」
続いて、大阪府立豊中高等学校のチーム。
プラン名は「ムスリムENJOYプロジェクト」
日本のテーマパークは、ムスリムの人が食事を楽しみにくいという点に着目。そこで、移動販売車によるヴィーガン料理を提供しようというプラン。
あまり国際関係に明るくない私でも、ムスリムの人たちへの対応は日本は遅れているということを知っているので、とても意義のあるプランです。完全にムスリムの人たちに特化したという点もビジネスプランとしては有効で、観光立国として、考えさせられる内容でした。
【プレゼン分析】
プレゼン時間:5分30秒
一言でいうと、ムスリムの人たちへの「やさしさ」があふれ出たプレゼンテーションだったという印象でした。
最初の導入も上手で「ムスリム」と聞いて何を感じるか。訪日客はどの程度増えているのか…ということを会場に問題提起し、今取り組むべき内容であると理解させることが出来ていました。
ただ少し専門用語が多いのです。ヴィーガン、ハラルフード…多分、このプレゼンで初めて聞いたという方もいたと思います。それらの人にもわかる言葉やパワポ資料で伝える「やさしさ」も欲しかったところ。聴き手が、「なんのこと??」と迷子になった瞬間、プレゼンは終了です。
そうならないためにパワポなどで一目見てわかるような解説ページなどを追加するだけで、もっと理解が深まったかもしれません。
和歌山県立神島高等学校「商品開発プロジェクト「神島屋」」
なんと昨年発表されたプランの続編!
プラン名は「キャラバン型木育テーマパーク~続、木の国わかやまプロジェクト~」です。
昨年、発表した神島屋プロジェクトの内容はコチラをご覧ください。
和歌山県の林業・紀州木材を活用促進するための続編「木育テーマパーク」。もうこれだけで本気度が伝わってきますよね。『昨年の発表だけで終わってません。そのあとも活動を継続しています!』という姿勢に心を打たれました。
【プレゼン分析】
プレゼン時間:5分30秒
一人一人、声がしっかりとして、ひしひしと想いが伝わるいい声でした。たぶん、前回のプランの想いを引き継いでの自信を持ったプランだったんだと思います。
紀州木材のコースターも作り、ふるさと納税商品としても出しています!というのは、個人的にもっと会場後ろの保護者の皆さんや金融公庫の皆さん、審査員の皆さんにPRすればよかったのに!と思いました。ちょうど時期的にも!
あと「エシカルポイント」。私の勉強不足で、このポイントのことを知りませんでした。この言葉が出た瞬間、迷子になってしまい、何だろ?とそっちに気がとられてしまいました。
「エシカルプロジェクト」のことを一目でわかるパワポ1ページ、一言で説明できていれば、より説得力のあるプレゼンになっていたかもしれません。
奈良県西大和学園高等学校「Shine Muscut」
西大和学園高校ベスト100プランに2プランノミネート!さすがです。
プラン名は「走れ!マスカット号~あなたの買い物、いつでもお助け~」。
高齢者ドライバーの事故を減らす。そして、高齢者、商店、路線バスをつないで、食料品、日用品を配達する三方よしのビジネスプランでした。ニュータウンがゴーストタウン化している地方都市に必要なテーマ。
【プレゼン分析】
プレゼン時間:5分10秒
非常にニーズの高い内容だけに高齢者、商店、路線バスのそれぞれのメリットをもっとわかりやすく、パワポ資料に落とし込んでいれば、とても興味のわく内容でした。
発表の際、資料のどの部分を説明しているのが分からなくなるところが数か所あったので、出来る限り1スライド、1メッセージで。3者をつなぎながら説明するのであれば画面切り替えなどの「変形」を利用して説明するととても分かりやすくなります。
ベスト20 合同選別チーム「Spread」
そして、ベスト20に選ばれた明星高等学校、大阪府立豊中高等学校、関西学院千里国際高等部、大阪府立高津高等学校、大阪教育大学附属高等学校平野校舎の合同チームによるプラン。
プラン名は「情報社会の現代を生き抜く盾をあなたに。~SNS保険~」。
情報社会で誰でも起こりうるSNSトラブルに対して、個々に迅速に対応してくれるサービス。ありそうでなかったサービスをわかりやすくプレゼンしてくれました。NTTドコモさんからもお墨付きをもらえたサービス!ベスト20は、もったいない感じです。
【プレゼン分析】
プレゼン時間:5分20秒
何はともあれ、断トツで会場とのコミュニケーションの取れたプレゼンでした。「SNSをやっている人は手をあげてみてください。」「そのまま周りを見渡してみてください。」言われるがまま(笑)やっていると会場のほぼ9割強がやっているわけです。ここで「そんなあなたも被害にあうかも」とすれば、完全に会場を虜にしますよね。完璧です。
また演出もかなり効果的でした。隠し撮り的な構成で二人の女子高生がSNSトラブルに巻き込まれる様子を動画で流します。そして、ネット犯罪者(公庫の方が出演)も動画で怪演をしていて、まさにテレビなどでみる再現VTRのような緊迫感のある作りで、会場は引き込まれました。
プレゼンの手法に関しては、非の打ちどころがないのですが…公庫の方が犯罪者役で良かったのか…というのが唯一ひっかかりました(笑)
ファイナリスト 大阪府立三国丘高等学校「PeriPeri」
そして、見事ベスト10に選出、2020年の東京大学謝恩ホールにてプレゼンをするのは、3年ぶりの返り咲き!三国丘高等学校のチームのプラン。
プラン名は「PeriPeri~もったいないとは言わせない~」。
着目したのは…スティックのりの土台(受け皿)に残ったもったいないノリ!高校生の必需品であるスティックのりという身近な話題を切り口に「容器」の作り方を変えるというアイデアに。容器をめくるという画期的な発想でプランを構築!
植物性由来のプラスチック素材を使い、学校にある3Dプリンターで開発、検証を続けた結果、不易糊工業株式会社さんのお墨付きまでもらえており、日本政策金融公庫の方も舌を巻く、実現性の高い収支計画がベスト10に選ばれた理由かもしれません。
【プレゼン分析】
プレゼン時間:6分20秒
(東京での最終選考会が6分のため、ファイナリストのみ6分の発表)
圧巻のプレゼン。途中途中で起こる会場のどよめきなどがそれを物語っていました。それは、パワポ資料の見やすさ、分かりやすさも加勢してくれていたのだと思います。
課題をわかりやすく抽出→共感を得る→解決策の糸口→解決策の提示→実際の動画→使い方の説明→商品価格の提示→現状の課題点分析→大手企業とのコラボ→クリア後に生まれた具体的なデザイン性→現実味のある収支計画説明→展望を語り一気に不安を消し去る…完璧な構成です。
私の採点では、100点満点中の96点。内容を盛り込みすぎなので、少し早口になってしまった分のマイナス4点です。
あとは、どれだけ一言一言を研ぎ澄まし、短い言葉で想いが乗っかるようにするかの調整。より分かりやすく、一目でわかるパワポ資料と言葉の関連性のチェック…最終的にどう聴き手を誘導するのかの構成の仕方…これらを研磨することで、東京大学では、100点満点の120点を目指す!
素晴らしいプレゼンに高揚感を感じながら、一方で恐ろしい重圧も感じたプレゼンでした(笑)
高校生のアイデアは日本を救う!
今、日本は事業所の減少、事業承継問題など、多くの課題を抱えています。
人口減の時代に突入し、指をくわえてみているだけしかできない…という現状の中で、日本政策金融公庫さんは、若い力のアイデア、発想力で、日本の起業家を増やし、盛り上げたら良いじゃないか!高校生のビジネスプランコンテストをやろう!となって、今回7回目。
本当に素晴らしい取り組みだと心から思います。そして、ビジネスプランの質、プレゼンテーションの質もこの7年で飛躍的に進歩しているように感じます。
プレゼンだけで言えば、正直、大人は、ここで発表している高校生たちに「惨敗」です。
毎度毎度、高校生のアイデア、発想力、行動力に度肝を抜かれ、毎年レベルアップしていくプレゼンの質を拝見させてもらって…私は感動するのです。武者震いするのです。
今回、このような場で発表出来たこと、ここまで取り組んだ努力は、絶対に将来の糧になります。自信もって、進んでいってほしいですね!
プレゼンテーションは必須!
昨年、この発表会で、ちょっと厳しいことをコメンテーターとして述べさせてもらいました。
それは、時間に関して。
制限時間6分(2018年)なのに、2分オーバーの学校が半分近くあったからです。
制限時間が決められているのだから、そこに向けて最低限合わせていかなければならない。たかが1分オーバーでも150人の人に聞いてもらうのなら、150分の時間を奪っているのだという謙虚な気持ちを持たなければ、相手に伝わらないと…という旨をお伝えしました。
すると今回どうでしょう!2分どころか、1分オーバーの所すらありませんでした!素晴らしい!
よっぽど公庫の方が「時間オーバーしたら東っていう煩いコメンテーターにネチネチ言われるから気を付けて!」と伝えられていたのかもしれません(笑)
それでも私は伝え続けます。
プレゼンテーションは死ぬまでやらなきゃならない。
好き嫌いのレベルの話ではなく「どうやったら伝わるか」「そのためにどう伝えるか」を考える脳みそを作っていかなきゃらないわけです。辛い作業かもしれません。でもトコトンやれば、それは楽しい作業になり、結果を残せる一生もののスキルと変わっていきます!
私でよければ、トコトンお付き合いしますので、ご連絡ください。
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